ごあいさつ



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第57回臨床呼吸機能講習会 会長
学校法人北里研究所 理事長 小林弘祐

 この度、第57回臨床呼吸機能講習会を8月24日(木)から26日(土)の3日間の日程で、パシフィコ横浜で開催させて頂くことになりました。この臨床呼吸機能講習会は、日本呼吸器学会学術講演会と回数を同じくする長い歴史があり、日本の呼吸器病学の向上と発展に寄与してきた伝統ある講習会です。
この臨床呼吸機能講習会の受講は、日本呼吸器学会の専門医試験を受験する場合に必須となります。3コースのどのコースの受講でも構いません。臨床呼吸機能講習会受講を前提に、他の資格要件を満たしていれば専門医試験の申請は可能ですが、同じ年度の受講と申請に限ります。
 さて、コースを簡単に紹介しますと、1)呼吸機能の理解を深め臨床に役立てる事を目的とした「臨床呼吸機能基礎コース(主任:藤本圭作先生、仲村秀俊先生)」、2)呼吸機能に画像・病理を加えた「臨床呼吸機能応用コース(CRP呼吸機能コース)CRP:Clinical-Radiological-Pathological(主任:小倉高志先生)」、3) 急性から慢性期の呼吸管理の実践と理解を深める「呼吸管理実践コース(主任:一和多俊男先生)」の3コースで、初学者や呼吸機能の理解を深めたい先生方には基礎コースを、呼吸器病学をある程度学んだ先生方には応用コースを、そして呼吸管理を中心に勉強したい先生方には呼吸管理実践コースをお勧めしています。基礎コースと応用コースでは症例を元に受講生も加わって討議するベッドサイドフィジオロジーが、実践コースでは講師と受講生が対話しながら少人数のグループで行う実践的な実習が、特に好評です。
 今回は、「臨床呼吸機能応用コース(主任:小倉高志先生)」にサブタイトルをつけて(CRP呼吸機能コース、CRP:Clinical-Radiological-Pathological)としていますが、内容がこれまでと変わる訳ではありません。応用コースが基礎コースを踏まえた応用ではなく、呼吸器内科医と放射線科医と病理医が呼吸機能を念頭に連携して講義を行うという内容を明確に伝えるためです。また、基礎コースを受講していなくても大丈夫なように呼吸機能の講義を配慮しています。画像提示にクラウドを用いるなど新しい試みも取り入れています。
 本講習会を通じ、受講生の皆様が呼吸器病学の本質と面白さに触れて頂ければと思います。また、本講習会は、多くの素晴らしい講師の先生方、共催企業、および日本呼吸器学会の事務局の皆様に支えられて実現しています。この場をお借りして皆様に心から感謝いたします。
 さて、臨床呼吸機能講習会のパシフィコ横浜での開催は今回が初めてです。受講生の皆様、しっかり勉強した後は、横浜の観光と中華街の味覚を楽しんでください。